思い入れのある庭木のサクラを加工して雑貨に
- Client
- 個人
- Overview
- 和歌山県から岐阜県に移住されたご依頼者様。以前住まわれていたお家の庭に植えていた桜の木を使って、モノを作ってほしいというご相談をいただきました。そこで、新しく建てられるご自宅の表札、一輪挿し、置き時計、お碗、台座を製作いたしました。
- Works
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- 企画立案
- 調 査
- 製 材
- 木材乾燥
- デザイン・設計
- 3Dモデリング
- 試 作
- 製作ディレクション
- 加工・製造
- 施工・設置
- Detail
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[製作年月]
2024年1月
[サイズ]
表札:150mmx106mm x 15mm (白銀比)
一輪挿し: 高さ110mm、直径65mm
寄木の小さな置時計: 直径約50mm、高さ約58mm、文字盤直径約37mm
お椀:直径105mm、高さ60mm
台座:大:直径120mm 高さ25mm 小:直径90mm 高さ25mm
[使用地域材]
ソメイヨシノ
[塗装]
自然植物性オイル
About This Consulting
依頼事項・経緯
移住される前に住んでいたお家のソメイヨシノの丸太をお持ち込みいただきました。伐採された丸太を移住先に持ってこられるほど思い入れが強い材料で、こちらを使ってモノを作ってほしいというご相談でした。当初は、記念品として時計やペンにする案がありましたが、最終的に新たなご自宅を購入されたことから、表札を製作することに。さらに石の球体を置くための台座もサイズ違いで製作してほしいというご要望をいただきました。ご相談をいただいてから、1年半をかけて最終的な形になりました。
課題
サクラの木をはじめとするバラ科の樹木は、大小に関わらず、乾燥過程で反りなどの変形や割れが多く、とても木材乾燥が難しい部類です。
今回お持ち込みいただいたソメイヨシノは、直径20cm~25cm程度で長さは30cmもない小さな丸太でしたが、製材後に乾燥する過程で大きく割れが入ってしまいました。また板状にしたものは反りが発生してしまい、きれいな材を十分な大きさで取ることが難しかったです。
デザイン・設計・製作
材料を吟味し、一番木目がきれいなところで表札を作れるように加工しました。また反りや割れを回避しながら、モノとしてバランスが崩れないように注意しました。表札や台座などは、事前に教えていただいたご希望の形や雰囲気になるように加工しました。限られた材料の中で、失敗することは許されないため、その形になるように細心の注意を払って作業をしました。