畳の額装:重量に耐える構造設計と和の美の融合
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- Overview
- 海外在住のお客様より、日本での思い出として特注の“畳の額装”をご依頼いただきました。幅1.9m・高さ1.3mの大判サイズに合わせ、重量に耐えうる構造設計を施し、安全性と美観を両立。ヒノキとサクラを用い、日本らしさを上品に表現しています。
- Works
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- 企画立案
- 調 査
- 製 材
- 木材乾燥
- デザイン・設計
- 3Dモデリング
- 試 作
- 製作ディレクション
- 加工・製造
- 施工・設置
- Detail
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[デザイン・設計期間]
2025年7月
[製作年月]
2025年8月
[サイズ]
高さ1300mm×幅1900mm×奥行110mm
[使用地域材]
東濃ヒノキ
[塗装]
無塗装
About This Consulting
依頼事項・経緯
アメリカより来日されたお客様が、当社を利用されたことがある方のご紹介を通じて「日本の思い出として畳を額装して持ち帰りたい」との依頼をいただきました。お客様がデザインされた図案をもとに、凛としたたたずまいと重量に耐える構造設計を提案し、実際に形にしていきました。
課題
完成サイズは高さ1.3m、幅1.9m、重量は約30kgに達する大きさであり、壁に掛ける想定のため、十分な強度を持たせる必要がありました。そのため、フレーム内部に金属製のL字プレートを組み込み、接合部の角には「やといざね」と「かんざし」を施すことで強度を高めました(写真参照)。また大きなフレームであるためねじれのリスクがあることから、背面に三枚の反り止め板を固定し、全体のねじれを防止しています。加えて、重量物を安全に壁に掛けられるよう、フレンチクリートを設置しました。これらの工夫によって、安全性と耐久性を兼ね備えた額装を実現しています。
デザイン・設計・製作
日本家屋のイメージをそのまま額縁にしたいという要望があったため、建築材として用いられるヒノキをフレーム材に採用しました。さらに日本らしさを表現するため、角部の「かんざし」にサクラ材を提案しました。
完成後、作品は船便でアメリカへ輸送され、依頼者からは「Wow it looks great! Very exciting!」と喜びのメッセージをいただきました。




